Matsuda Blog

バレーボールを合理的に楽しくやってもらいたいおじさんのメモ

バレーボール関連書籍等

バレーボールを学ぶために読んできた書籍等を紹介していこうと思います。

これから学ぼうとする人の参考になれば良いなと思います。

※随時追記していきます。

 

【Coaching Playing Volleyball】

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創刊1999年 各号1,000円

創刊号から110号まで定期購読でほぼすべて読みました。金額にすると10万円ぐらいでしょうか。まだスマホもない頃は情報収集も紙媒体が主要なものでした。当時としては稀な、指導者向け・研究目的の雑誌で貴重な存在でした。この雑誌から得られる情報を基に知見そのものあるいは知見を広げる意識が上がっていった気がします。

残念ながら2017年頃(?)から発刊されておらず、発行元の「バレーボール・アンリミテッド」ホームページも現在のところ更新されていません。

 

【バレーボールの戦い方】

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 初版2019年 1,800円

序 章 バレーボールにおける戦術とは

第1章 サーブ戦術

第2章 レセプション戦術

第3章 アタック戦術

第4章 トータルディフェンス

第5章 トランジション

終 章 ベンチワーク戦術

高校の2つ上の先輩であり、東京学芸大学バレーボール部監督の高橋宏文さんの著書。図がとても見やすい。現代のバレーボール戦術を理解しやすい本です。

いくつかの記述ミスが指摘されていますので、改訂版か訂正文が添付されるでしょう。

 

【考えて強くなるバレーボールのトレーニング】

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初版2016年 2,200円

第1章 ゲームに勝つための戦術と戦略

第2章 スカウティングを知る

第3章 スカウティングを実践する

第4章 情報を活かした練習プログラム

という構成になっています。この本でバレーボールにおけるデータの価値やその取り方、分析方法等への理解がかなり深まります。また4章で紹介される練習プログラムやドリルは多くの種類があり参考になります。

「自分の関わるチームは初心者ばかりでデータなんて意味ない」などということはなく「試合の勝敗を分けるのは何なのか」は過去のあらゆるカテゴリーのデータを見れば明らかであり、それを知っているだけでも強化方針を間違えることはないと思っています。

私は以下の2点があたりまえですが重要である思います。

・より多くブレイクした方が勝つ

・アタック決定率が高い方が勝つ

ならば自チームのブレイク率を上げ相手チームのブレイク率を上げさせないための工夫、自チームのアタック決定率を上げ相手チームのアタック決定率を上げさせないための工夫をするのが合理的です。そのために現在の自チームに必要な練習プログラムを考え実践していくことはどのレベル・どのカテゴリーでも共通にいえることではないかと思います。

この本の最後の方に「スカウティングの本質は「考えること」。」とあり、とても共感しました。

 

コーチングバレーボール基礎編】

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初版2017年 2,300円

第1章 バレーボールを理解する

第2章 バレーボールの基礎的コーチングを理解する

第3章 子供たちを理解する

第4章 バレーボールの医学と栄養

第5章 バレーボールに必要な基本技術と練習法

第6章 戦術戦略の基礎

第7章 基本的なゲーム分析法

第8章 バレーボールの競技概要とルール

付 録 ゲーム分析の簡便な方法

という構成です。全ての項目を詳細に読み込んだ訳ではないのですが、現代の標準的な教科書として位置するものだと思います。各項目をそれぞれ専門の先生方が執筆されており、用語も新しいもので統一されています。

個人的感想ですが、「動作原理」にきちんと触れているところが良いと思いました。

あたりまえですが、バレーボールは「持ってはいけない」競技ですね。

 

【自然体バレー塾シリーズ】

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第1巻 初版2005年 1,905円 ~ 第6巻 初版2006年 2,500円

様々なドリル集・他

個人的な感想ですが、幼児~小学校児童~中学生くらいまでの指導に関わる人には参考になるのではないかと思います。

※この本は若い方に差し上げました。

 

【カーチ・キライのパーフェクト・クリニック】

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初版1987年 1,700円

プロローグ、アンダーハンドパス、サーブレシーブシステムとトス、スパイク、ブロック、ディフェンス、サーブ、コーチング、トレーニングとコンディショニング、コンビネーションプレー①、コンビネーションプレー②、チームディフェンスと人間関係、ビーチバレー、Q&A、練習方法、エピローグ

という構成になっています。

私が中学生の時(30年以上前!)に初めて購入した(してもらった)バレーボール関連書籍第1号です。良く今まで持っているなと思います。

とにかくアメリカチーム・キライ選手・ティモンズ選手がカッコ良くて、内容も知らず手に入れました。

しかし今読み返してみても内容は充実しており、現代に通じるものや未来(つまり現代)への提言等示唆に富んだ内容です。

 

【バレーペディア】

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改訂版(1.2)2012年

こちらも現在絶版です。中古がネットででていますが4,000円~5,000円くらいです。

用語解説なのですが、図表や写真が多く非常にわかりやすい作りになっています。

なかでも「テンポ」を中心に「世界標準」の概念を浸透させようと工夫されており、この本を作った方々の意気込みを感じます。

個人的な感想ですが、「テンポ」という言葉がこれまで別の意味で使われ、一定程度浸透してしまっているので、一般にはやや混同・混乱してしまっているのではないかと思っています。かく言う私もテンポの概念を他の人に上手く説明できません。ということは本質を完全に理解できていないのだと思います。

現時点での私の理解は「ファーストテンポとはアタッカー主導であり、最高打点で選択肢のある状態を作り出すセットはインダイレクトデリバリーである」という程度です。まだまだ勉強が必要です。

 

【バレーボール コーチングの科学】

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初版1998年 2,600円

この本も私の中では辞書的な存在です。

運動学習、スポーツ心理学、バイオメカニクス、運動生理学、スポーツ医学、栄養学など、全体的に網羅されています。

なかでも「運動学習理論」「ゲームライクドリル」などの言葉はこの本で初めて知り、大いに参考になりました。

 

【セリンジャーのパワーバレーボール】

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初版1993年 4,800円

20年前に教員となり、バレーボールの指導を始めてすぐ購入しました。

残念ながら絶版になっていると思いますが、中古がネットで購入できるはずです。ネットで見たところ14,000円~15,000円でした。

基本的要素、チーム構成、サーブ、サーブレシーブ、トス、アタック、ブロック、コート守備の全8章304ページから成ります。当時はこのような詳細で濃密な内容の本は他に見つけられませんでした。すでに「スロット」「テンポ」「シーアンドレスポンド・ブロック」という形でリードブロックの記述があります。

読み込んで理解するのも時間がかかりますし、今でもこの本の内容を完全に理解しているか、説明できるかと言われたら自信がありません。

辞書的存在で手放すことができない本です。